2006年05月19日

ザ・シャムロック「five - 僕がいた夏」

ザ・シャムロック「five-ぼくがいた夏」高橋一路と山森正之の二人によるユニット、ザ・シャムロック。
彼らが、ポニーキャニオンに残した最後のシングルが、この「five-僕がいた夏」。
シングルでしかリリースされていない楽曲だけれど、自分の中ではかなりのキラーチューン。

このシングルは、タイトルチューンである「five-僕がいた夏」が、本当に素晴らしい。
フルートをフィーチャーしたイントロ、ポップで爽やかなメロディー、軽やかにドライヴするベースライン、何度聞いても飽きがこない、初期シャムロックの集大成と言える1曲。
このシングルをリリース後、EPIC ソニーに移籍し、アシッド・ジャズ的なナンバーを連発する彼らだけれど、そう言う雰囲気を漂わせながらも、シティポップ風の軽やかな曲に仕上げている点にも好感が持てる。
移籍後は、その音楽のスタイルから、スタイル・カウンシルを引き合いに出されることが多かったけれど、言われてみれば、この「five-僕がいた夏」と言う曲も、「My Ever Changing Moods」や「A Solid Bond In Your Heart」などのスタカンのポップサイドに通じるものがある。

カップリングは、吉田美奈子が作詞を手がけた「微笑みの瞬間」。
ボーカルをとった、ジェフ(山森の愛称)らしい、ちょっとノスタルジーを感じさせてくれるポップソング。
シャムロック解散後に、バブルガムポップバンド、オレンジズを結成するジェフならでは、と言ってもいい出来映え。

このシングルリリース後、レコード会社を移籍し、2枚のアルバムを残して解散してしまう彼らだが、この対照的な雰囲気の2曲を聴くと、それも納得する。
高橋が、ジャズやソウルの要素を取り入れたシークレット・クルーズを立ち上げ、山森が、バブルガムポップや70年代の歌謡曲を取り入れたオレンジズを結成するのも、必然だったのだろう。

それにしても、「five」がシングルのみのリリースというのは、かなり残念。
自分も、中古盤屋を長年探し歩いてようやく手に入れられたものだったし(アルバムは比較的よく見かけるのだけど)。
ポニーキャニオン&EPICソニーのシングルだけを集めたベスト盤とかリリースされたりしないかなぁ……してくれたら最高なんだけれど。
こんないい曲を埋もれさせておく手はないと思うけどなぁ………。


【収録曲】
01. five - 僕がいた夏
02. 微笑みの瞬間
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2006年05月18日

飯島真理「For Lovers Only」

飯島真理「For Lovers Only」飯島真理、90年発表の5曲入りミニアルバム「For Lovers Only」。
カバー4曲とオリジナル1曲で構成されたミニアルバムで、普通にAORのアルバムとして聞いても全く問題ない、メロウな雰囲気に満ちたアルバムです。
ジャケットにも本人の写真が使われてないし、全編英語で唄われているアルバムなので、パッと聞いただけでは、洋楽に感じるかも?
プロデュースは、ジェームス・スチューダーと飯島真理との共同プロデュース。

最初、トッド・ラングレンの「Can We Still Be Friends」のカバーが収録されてると言う事で、興味を持ったのだけれど、期待した以上にアルバムの出来自体が良かった。
自分の中では、ポップな楽曲の印象が強かった飯島真理の印象を、少なからず変えたアルバム。

オープニングを飾るのは、ペイジズのカバー01「Who's Right, Who's Wrong」。
オリジナルを聞いた事ないのに、こういう事を書くのは何ですが、この曲が自分的にはベストトラックかな。L.A.発のAORと言う雰囲気がいい。
メロディーはもちろん、ギターのフレーズ、フェンダー・ローズの音色、どれを取ってもアーバンでメロウな雰囲気を作り出していて、単純に聞いてて気持ちいい曲。

唯一のオリジナルである04「I Can Never Say Good-Bye」も、なかなかの出来。
メロウな楽曲、という点では、このアルバムの中では01に続いてかなりイイ雰囲気。

02「The Thing We Do For Love」は、オリジナルがちょっと前にCMでも使われていた10ccのカバー。
オリジナルの雰囲気を忠実に守りつつも、女性ボーカルになっている事で、印象が柔らかくなったかな。
トッド・ラングレンのカバー、03「Can We Still Be Friends」は、やっぱりトッド好きな自分にとっては、オリジナル方がいいかな……。
かと言って、出来が悪い訳ではなく、比較的オーソドックスにカバーしてる部分も好感が持てる曲。

ただ、アルバムラストのビートルズのカバー、05「Hold Me Tight」は、どうなんだろう……。
悪くないけど、前4曲のメロウな流れを壊してる感じはしなくもない1曲。
ビートルズなら「Good Night」や「Blackbird」あたりをAOR風にカバーした方が雰囲気的には良かったんじゃないかな、なんて思ったり……。
このアルバムに入ってなければ、ポップでイイ感じのカバーではあるんだろうけど。

とは言っても、01「Who's Right, Who's Wrong」04「I Can Never Say Good-Bye」の2曲だけでも、このアルバムは二重丸。
そういうワケでも、メロウな音楽が好きな人には、たまらないアルバムであると思います。


【収録曲】
01. Who's Right, Who's Wrong
02. The Things We Do For Love
03. Can We Still Be Friends
04. I Can Never Say Good-Bye
05. Hold Me Tight
posted by あれ at 00:03| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 90's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月17日

松任谷正隆「夜の旅人」

松任谷正隆「夜の旅人」松任谷正隆が77年に発表したソロアルバム「夜の旅人」。
全ての曲が、作詞・松任谷由実、作曲/編曲・松任谷正隆によるもので、ボーカルを努めるのは、松任谷自身。
細野晴臣、鈴木茂、林立夫らのティンパンアレーを中心にバックを固め、キーボードは当然、松任谷本人。

このアルバムに興味を持ったきっかけは、ティンパンアレーの1stアルバム「キャラメル・ママ」に収録されていた「月にてらされて」と言う曲。
この曲でボーカルを取っている松任谷が、決して上手ではないのだけれど、なんとも言えない、いい味を出していて、かなり好きな曲になり、その他のボーカル曲も聴いてみたい、と思ったのが最初のきっかけ。

そんなアルバムでありますが、粒ぞろいの曲が全部で9曲。
このアルバムの中で、屈指のポップチューンと言えるのが、08「Hong Kong Night Sight」。
ポップなメロディーが良いのはもちろんですが、ハネるリズムが軽快で心地良い(このベースは細野さんなのかな?)。
後にユーミンが「水の中のASIAへ」でカバーするけれど、個人的にはユーミンのバージョンよりも、こちらの方が断然好き。
正直、ユーミンよりも、正隆のボーカルの方が、この曲にハマってると思います。

シティポップという視点で語るなら、06「気づいたときは遅いもの」は、松任谷なりのAORという雰囲気を感じる1曲。
他にも、オープニングの01「沈黙の時間」は、ストリングスとブラスがゴージャスな雰囲気をちりばめる、爽やかなポップソング。

そう言うポップな曲とともに、静かめな曲も、もちろん魅力がある。
個人的には、アルバムのタイトルチューンである09「夜の旅人」が、一番好きな曲。
マイケル・フランクス風とも言えるシンプルなサウンドに、朴訥に歌う松任谷の歌が味わい深い。
それから、ユーミンの書いた歌詞も、この曲を更に深いものしているように思う。
他にも、大貫妙子とのデュエット02「荒涼」、かまやつひろしに提供した曲のセルフカバー04「霜の降りた朝」なども、聞き所。

ポップな曲も、静かな曲も、どれも松任谷の声質に合っているので、じっくりと聞き込んでも飽きがこない1枚。
やはりユーミンのプロデューサーだけあって、自分の声の特製をうまく掴んで、それに似合う曲を歌ったんだろうな、と言う事も想像がつきます。
「シンガー・松任谷正隆」を気に入っただけかと思っていたら、思わぬ所で「プロデューサー・松任谷正隆」の手腕も知る事になった、という感じでしょうか。
まぁ、そう言う能書きは抜きにして、良いアルバムだと思います。

ちなみに、ジャケットのイラストは、ユーミンの作。僕はなかなか好きな感じの絵です。


【収録曲】
01. 沈黙の時間
02. 荒涼
03. 煙草を消して
04. 霜の降りた朝
05. もう二度と
06. 気づいた時には遅いもの
07. 乗り遅れた男
08. Hong Kong Night Sight
09. 夜の旅人
posted by あれ at 01:16| Comment(4) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 70's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月16日

シネマ「モーション・ピクチャー」

シネマ「モーション・ピクチャー」松尾清憲、鈴木さえ子らが在籍した事で知られるバンド、シネマ。
彼らは1stアルバム「モーション・ピクチャー」のみを残して解散したワケですが、この度「ゴールデン☆ベスト」として、1stアルバムにシングル曲、それに加えてライヴ音源、CM音源などの未発表トラックを満載した2枚組でリリースされるようだ(詳細はこちらで)。
先日、新宿ロフトの30周年イベントで、1夜限りの復活ライヴを行ったのは、こういう伏線もあったりしたのかな?

自分などは、完全に後追いで、松尾清憲、鈴木さえ子の両者のソロを聴いてから、その二人がかつて一緒のバンドに居たらしい、と言う事を知った人間。
その後、何気なく中古盤屋を覗いた時に、CD選書で出ていたこのアルバムを発見して、運良く手に入れる事が出来た、と言う感じ。

そんなリイシュー記念を兼ねて(?)、彼らの唯一のアルバム「モーション・ピクチャー」をご紹介。
プロデュースは、ムーンライダースの鈴木慶一ということで、ライダース繋がりでファンになった人も多いようですね。
ほとんどの曲をリーダーである松尾清憲が書いているので、松尾氏のソロが好きな人なら、恐らく気に入る音なのではないかな。
久しぶりに聴いてみたら、思ったよりニューウェーブ色はなくて、ポップで良い作品でしたね。

オープニングを飾るのは、01「スイッチ・オン」。
シネマの「モーション・ピクチャー」ということで、これから楽しい映画でも始まりそうな軽快な曲調。
続く02「クリーム・ソーダ・ベイビー」。サビの部分の「♪クリームソーダ〜ソーダ〜ソーダ〜ソーダ・ベイビ」と言う部分が、キャッチーで耳から離れない。
04「愛しのクリスティーン」は、このアルバムの中で、松尾氏のソロに通じる雰囲気が濃厚な、ポップなメロディーのロックンロール。
06「HOTEL」は、ビートルズ的なメロディーを持った曲で、後のBOXに通じるような雰囲気(イントロなどは「Penny Lane」と言ってもいい?)。
09「電話・電話・電話」は、このアルバムの中で、一番シティポップ風な雰囲気が強い曲かな?
軽快なイントロにポップなメロディー、時おりファルセットを挟む松尾のボーカルも、なかなか魅力的。

やはり曲のほとんどを松尾氏が書いているだけあって、松尾色が濃厚な1枚ではあるけれど、普通に聞いてもポップでいい曲が詰まったアルバム。
逆に言えば、松尾氏のソロが好きな人に取っては、必聴の1枚と言えるのでは?

そう言えば、半年ほど前に、渋谷のHMVで、松尾氏に偶然遭遇した事を思い出した。
その時は「あっ!松尾清憲」と思っただけで、声をかける事など出来なかったのだが……。
考えてみれば、後追いではあるけど、もう10年くらいファンやってるんだから、握手程度はしてもらえば良かったかな……。ちょっと後悔。


【収録曲】
01. スイッチ・オン (Let's Show Begin)
02. クリーム・ソーダ・ベイビー
03. 君のプリズナー (I Wanna be your prisoner)
04. 愛しのクリスティーン
05. 夜のCafe
06. HOTEL
07. グッバイ・ハートブレイク
08. バラの女 (Gypsy Dancer)
09. 電話・電話・電話
10. アナベラ
posted by あれ at 00:08| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 80's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月15日

小坂忠&ウルトラ「気まぐれ天使」

小坂忠「気まぐれ天使」石立鉄男主演のテレビドラマ「気まぐれ天使」のサントラ。
大野雄二が手がけたインスト7曲と、小坂忠によるボーカルものが4曲という構成で、インスト部分も良いけれど、やっぱり小坂忠のボーカル曲が、たまらない。
大野雄二とのコラボレーションだけあって、「ほうろう」などで聞かせていた雰囲気とは、ちょっと違うけれども、それがまた「味」になっているアルバム。

中でも06「オレンジの夕暮れ」が素晴らしい1曲。
AORっぽい雰囲気の曲で、ソフト&メロウな小坂忠を堪能できる。
小坂の歌を和製マイケル・フランクスと評する向きもあるようだが、それも納得できる1曲。

ドラマの主題歌だった01「気まぐれ天使」も、同系統のメロウな路線で、シンガーズ・スリー(だと思われる)のコーラスも、その雰囲気作りに一役買っている。
07「旅ごころ」も、メロウな感じで、大野雄二のストリングス・アレンジが、ロマンティックな雰囲気に花を添えている。

インストもので言うと、02「いつも宙返り」は、シンセとオルガンが交互にリードをとるボッサなインストで、軽めな雰囲気がイイ感じ。
大野雄二らしいインストでいえば、03「僕はチャンピオン」や05「気まぐれパーティー」は、フュージョンテイスト全開で、後に「ルパン3世」を手がける萌芽を感じる(でも、コメディドラマのどんな場面で使われたのだろう?)。
1曲、小坂忠が作曲した10「天使のサンバ」と言うインストがあるが、大野雄二のとは雰囲気が違って、フルートをフィーチャーした明るめのインスト・ボッサで、これもなかなか良かった。

小坂忠というと「ほうろう」ばかり取り上げられるけれども、ソフト&メロウな感じで歌う小坂忠も、味があっていい。


【収録曲】
01. 気まぐれ天使
02. いつも宙返り
03. 僕はチャンピオン
04. 綾乃のテーマ
05. 気まぐれパーティー
06. オレンジの夕暮れ
07. 旅ごころ
08. ウォーター・ワイン
09. サンセット・セレナーデ
10. 天使のサンバ
11. 友達がいた
posted by あれ at 01:20| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 70's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月13日

ザ・キングトーンズ「SOUL MATES

キングトーンズ「SOUL MATE」95年にリリースされたキングトーンズの「SOUL MATES」。
グループ結成35周年を記念して作られたアルバムで、山下達郎、佐野元春、松尾清憲、高野寛、大沢誉志幸、根本要(スターダストレビュー)と言った作家陣が参加。
アレンジには元シュガーベイブの村松邦男が参加するなど、比較的シティポップ色が濃い1枚となっている。

オープニングを飾る01「DOWN TOWN」は、言うまでもなくシュガーベイブのカバー。
オリジナルよりも、ややゆったりしたテンポだが、アレンジが元シュガーベイブの村松邦男だけあって、クラビネットの音など、それとなくシュガーっぽいテイストを漂わせている好カバー。
元々この曲は、キングトーンズに提供されるものだったが、その企画がポシャったために、山下達郎自らが自分のバンドで唄うことになった、と言うエピソードの残る曲。
そんな「いわくつき」の曲を、キングトーンズが逆カバーすると言う趣向も面白い。

松尾清憲が作曲した04「ウィンク100万%」も、「Downtown」に通じるような曲。
キングトーンズと言うと「グッドナイトベイビー」の印象しかなかったが、こういうタイプのポップソングも意外とハマるのだなぁ、と言う感じ。
高野寛作曲の03「夢の中で会えるでしょう」は、キングトーンズのメインボーカル内田正人の柔らかな声が、優しげな曲調とマッチして、高野のセルフカバーのバージョンとは一味違う雰囲気を残す。
そして、ロッカバラード風の11「LONG TRAIL」(上田正樹の作曲)は、そもそものドゥーワップグループとしてのキングトーンズの味が、うまく現れた曲と言えるだろう。
07「BAD GIRL」は、佐野元春のデビューアルバム「Back To Street」に収録された曲のカバー。よりジャジーな雰囲気でキングトーンズに似合った形でカバーしている。

ドゥーワップと日本語のポップスを融合したグループと言うと、ラッツ&スターが思い起こされるが、それ以前にもキングトーンズってグループが居たんだな、と思うと、その他の音源も、色々聞いてみたくなる。
ラッツ&スターと同じく、大瀧詠一とコラボした曲もあるということだが、残念ながらそちらは未聴。

それから「グッドナイトベイビー」は、名曲ですね、やっぱり。


【収録曲】
01. DOWN TOWN
02. グッド・ナイト・ベイビー
03. 夢の中で会えるでしょう
04. ウィンク100万%
05. スィート・デイズ
06. いとしの銀列車
07. BAD GIRL
08. 素敵な週末
09. スローダンス
10. KING "T" PARTY
11. LONG TRAIL
12. グッド・ナイト・ベイビー(アカペラ)
posted by あれ at 02:13| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 90's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月12日

杉真理「STARGAZER」

杉真理「STARGAZER」自分が杉真理と言う人を意識したのは、松尾清憲らと組んだバンド、BOXの1stを聞いてから。
自分が、BOXを最初に聞いたのは、確か94〜95年頃だが、その頃の興味は、ブリティッシュなメロディーメーカー、松尾の方に傾いていた。
その後、色々な音楽を聞いていき、当然のごとく一連の大瀧詠一作品に触れ、その際に出会った「ナイアガラ・トライアングル vol.2」で、再び杉のボーカルと再会。
そこで「夢見る渚」を聞いてから、「なかなか良いじゃないか!」と思うようになり、杉のソロも聞くようになった。

そんな感じで出会った杉真理だが、自分が持っている杉のアルバムの中で、一番好きな作品と言っていいのが、杉真理のソロ3作目の「STARGAZER」。1983年作。
初期の杉の代表作と言われるのも納得の、ポップスのエッセンスがギュッと詰まった12曲。

オーバーチュア的な01「SHOW GOES ON」に続いて、杉のポップ・エッセンスの詰まった、02の「スキニー・ボーイ」。
鈴木茂のギター・カッティングと、岡沢章のチョッパーベースがいいアクセントになっている心地良いポップチューン。
ジョージ・ハリスン的なスライド・ギターが印象的な06「内気なジュリエット」(ギターは鈴木茂)は、メロディーとアレンジが、杉のビートルズ好きな一面を感じる、マージービート風のナンバー。後のBOXにも通じる部分を感じる1曲とも言える。
ビートルズ的、と言う視点で語るならば、08「懐かしき80's」は、「Martha My Dear」あたりに通じるメロディーラインを持っているし、続く09「春が来て君は…」なども、「I Will」あたりを彷彿とさせるアコースティック・ナンバー。

そして、杉の代表作の一つ、10の「バカンスはいつも雨」。
「雨」と言う事で、カスケーズの「悲しき雨音」などを連想する、オールディーズ風のメロディーを持ったポップナンバー。
アレンジ面では、マージービート風なサウンドを、80年代に甦らせた雰囲気もなかなかの好感触(時おりビートルズを彷彿とさせるフレーズがチラリ……)。
当時、ポッキーのCMにもなったと言う事で、そういう面でもポピュラリティを持った1曲なのではないでしょうか。

改めて聞き直してみると、80年代中期的なサウンドに、上手い具合にマージービートを潜り込ませたアルバムなのだなぁ、と言う印象もある1枚。
11の「スクールベルを鳴らせ!」のように、アメリカンなポップ・サウンドも聞かせている曲もあるけれど、マージービートの影響を端々に伺わせるアルバムであるのは間違いない。

そう言う耳で聞いてみると、ラストを飾る12「君は天使じゃない」も、ホワイト・アルバムに収録の「Good Night」の影響下にある曲のような……。


【収録曲】
01. SHOW GOES ON
02. スキニー・ボーイ
03. 素敵なサマーディズ
04. OH CANDY
05. 風の季節
06. 内気なジュリエット
07. サスピション
08. 懐かしき80's
09. 春がきて君は…
10. バカンスはいつも雨
11. スクールベルを鳴らせ!
12. 君は天使じゃない
posted by あれ at 02:00| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 80's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年05月11日

ごあいさつ

ジャパニーズ・シティ・ポップを中心に紹介していこうと思います。
埋もれた名盤、名曲などを発掘できれば最高かな、と。
昔やっていたサイトなどのレビューも、再構成して再録して行こうかな、とも考えてます。

カテゴリーで、リリースされた年を表記したので、なんとなく「その時代」の音の繋がりも見えてくれば良いなぁ、とも思います。
posted by あれ at 00:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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