2006年08月07日

BOX「BOX POPS」

BOX「BOX POPS」.jpg今日の昼過ぎ、NHK-BSで放送されていたビートルズ来日40周年記念番組の再放送を見た。
途中、アマチュアバンドの紹介は中だるみだったけれど、それ以外は、まぁそこそこ面白い番組ではあったかな?

そんな番組を見ながら、フト思い出したのは、ボックスの1stアルバム「BOX POPS」。
ボックスは、松尾清憲、杉真理と言う二人のポップ職人を中心に、田上正和、小室和之の二人を加えて結成されたグループ。
この「BOX POPS」というアルバムは、ビートルマニアの松尾&杉が中心となっているだけあって、これでもか!というくらいにビートルズへのオマージュが詰め込まれた1枚。

そして、松尾&杉と言う日本を代表するポップメイカーの共演だけあって、竹内まりや、鈴木慶一、KAN、財津和夫、伊藤銀次、白井良明らがゲストで参加している。

アルバムのオープニングを飾る01「Temptation Girl」は、「Drive My Car」のようなR&Bに影響を受けたビートルナンバーを下敷きにしたような曲。
「Drive My Car」風ではありながら、決して引用だけに終らず、ボックスのポップスとして表現している点が、非常に好感が持てる。
このアルバムの中で、自分が一番好きなのは、この曲。
02「魅惑の君」は、オードリー・ヘップバーンへのオマージュ捧げた1曲。
間奏の部分では、オードリーの吹き替えを担当した池田昌子さんに、オードリーを夢見るOLのセリフを言ってもらうという凝りよう。
この曲に関しては、ビートルズ云々というより、杉のソロ作という印象の方が強いかな?
03「アルタミラの洞窟」は、中期ビートルズ的なサイケポップなナンバー。
イントロのメロトロンは、誰もが「Strawberry Fields Forever」を思い出すだろう。
04「風のBad Girl」は、「And I Love Her」あたりの、初期のゆったりしたビートルナンバーを思い出す。竹内まりやがコーラスで参加。
05「人生はコーンフレーク」は、中期のポール的な曲かな。ちょっと「Getting Better」風と言えるかも。
06「Train To The Heaven」の歌詞は、ファブ・フォーの4人について唄っているロックンロール・ナンバー。
07「Crazy Afternoon」は、ポールが得意としていたボードビル調の曲。
08「ヒットメーカーの悲劇」は、ビートルズで言えば「I Feel Fine」や「Paperback Writer」的なロックンロールナンバー。
しかしながら、そのリフはバッドフィンガーの「Sometimes」からの引用だった。さすが奥が深い……。
09「Ordinary Friend」は、途中でフランス語が登場したりで、「Michelle」風。
10「What Time?」は、軽快なR&R。伊藤銀次がボーカルで参加し、ギターソロは白井良明。
11「Wendy」は、ストリングスのアレンジが「She's Living Home」風。杉のメロディーメーカーっぷりもよく分かる1曲。
12「"2010"」は、「All You Need Is Love」風のサイケポップ。所々5拍子も取り入れているのも、ニクい演出。
と、簡単に解説してみたが、意外な所で意外な曲のフレーズが引用されていたり、細かく聞けば聞くほど発見がある。

いわゆる元ネタ的な解釈も出来るけれども、それ以上に松尾&杉のポップスに対する造詣の深さと愛情を感じる1枚。
おそらく、ビートルズ的なサウンドを、きちんと自分たちで消化した上で、ボックスの曲として再構築しているからなのかもしれない。
海外の作品で言ったら、トッド・ラングレン率いるユートピアの「Defence The Music」当たりに近い雰囲気と言えるかな?(ラトルズほどのパロディ精神はないように思う)
浅薄にフレーズを「パクる」だけとはレベルが違うと言うのは、このアルバムを聞いた全てのポップスファンは納得してくれることだろう。

松尾&杉のファンのみならず、世のブリティッシュポップのファンにも聞いてもらいたい「ポップスの宝箱」的な1枚。


【収録曲】
01 Temptation Girl
02 魅惑の君
03 アルタミラの洞窟
04 風のBad Girl
05 人生はコーンフレーク
06 Train To The Heaven
07 Crazy Afternoon
08 ヒットメーカーの悲劇
09 Ordinary Friend
10 What Time?
11 Wendy
12 "2010"
posted by あれ at 01:31| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 80's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
BOXはビートルズが大好きというのが、伝わってくるようです!自分達でビートルズを消化したうえで、オリジナルなサウンドを構築した感じがしますね!
Posted by Jun at 2006年08月08日 20:57
ビートルズ・サウンドの「核」をきちんと捉えて、そのエッセンスをちりばめた音作りには、本当に頭が下がりますね。
ビートルマニアの杉さん、松尾さんならではのバンドですよね。
実際、こういうグループを作りたかったミュージシャンは、かなり居るのでは?
Posted by Alee at 2006年08月09日 01:01
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