2006年07月08日

ケルカン「蜜月世界旅行」

ケルカン「蜜月世界旅行」今回紹介するのは、日本のボサノヴァ・ユニット、ケルカン。
このケルカンは、以前に紹介した木村恵子が中心となったグループで、3枚のアルバムをリリースしている。
1stアルバム「毎日が恋愛映画」と、この2ndアルバム「蜜月世界旅行」では、元パール兄弟の窪田晴男(G)とのデュオと言う形で作品を発表(3rdのみギターは中村善郎)。

基本的にほとんどの曲がボサ・アレンジなので、全体的に落ち着いた雰囲気のアルバム。
曲によっては、塩谷哲のピアノやオルガン、ピアニカ前田のピアニカなどをフィーチャーしている。

このアルバムは、オリジナル曲が2曲で、残りはカバー曲と言う構成。
様々なポップスの名曲をボサノヴァ・タッチでカバーしているのは、なかなか聞き応えがある。
中には07「(I Can't Get No) Satisfaction」のような意外な曲のボッサ・カバーが収録されていたりして、なかなか面白い。

03「Never Gonna Let You Go」は、セルジオ・メンデスのカバー。
AOR期に入っていたメンデスの曲を、あえてボサノヴァにしてカバーしているのが、なかなか良い雰囲気。
04「Berimbau」は、幾多のブラジル人ミュージシャンにカバーされているバーデン・パウエルの曲をオーソドックスにポルトガル語でカバー。
05「I Will Wait For You」は、ジャック・ドゥミの映画「シェルブールの雨傘」で歌われた曲のカバー。
ミシェル・ルグランの曲で、これが意外とイイ雰囲気のボサに生まれかわっている。
06「My Cherie Amour」はスティーヴィー・ワンダーの曲。
テンポを落として、非常に静かな雰囲気のボッサとしてカバーしてる。
07「(I Can't Get No) Satisfaction」は、タイトルを見れば分かる通り、ローリング・ストーンズの代表曲。
ウィスパー気味のボーカルで、ジャジーな雰囲気満載でカバー。ストーンズの元曲の雰囲気は、微塵もなし。
09「Makin' Whoopee」は、ジャズのスタンダード曲らしい。
女性ボーカルってこともあって、ちょっとブロッサム・ディアリーっぽいかな、と思ったり。
10「Tie A Yellow Ribbon Around The Ole Oak Tree」は、トニー・オーランド&ドーンのヒット曲。
シンプルなボッサになった分、元曲のメロディーの良さが浮き彫りになった気がする。
12「Eternally」は、映画「ライムライト」に使われた曲で、チャップリン自らが作曲した曲。
これだけは、ボサではなく、塩谷哲のピアノをバックにしっとりと落ち着いた雰囲気。
アルバムのラストを飾るのにふさわしい1曲と言えるかな。

オリジナル曲もなかなか良く、特に02「Will You Marry Me」は、軽やかなメロディーと窪田晴男のギターが爽やかな印象を残す曲。
打ち込みのリズムが軽やかな雰囲気を作り上げていて、個人的には、非常に好きなタイプのポップ・ボッサ。
08「Happy Ending」は、結婚行進曲に乗せた、木村恵子によるポエトリー・リーディング。
唄声とはまた違った、意外と可愛らしい木村恵子の声が味わえる1曲。
ちなみに詞を書いたは、ピチカートファイヴの小西康陽。

このアルバム、それぞれの曲の副題に映画のタイトルがあてがわれているのも一つの特徴。
音楽の方面からでも、映画の方面からでも、イマジネーションを刺激してくれる1枚と言えるのかも知れない。


【収録曲】
01. Bon Voyage!
02. Will You Marry Me?(プリティウーマン)
03. Never Gonna Let You Go(第2章)
04. Berimbau(黒衣の花嫁)
05. I Will Wait For You(シェルブールの雨傘)
06. My Cherie Amour(いつの二人で)
07. (I Can't Get No) Satisfaction(昼顔)
08. Happy Ending
09. Makin' Whoopee(恋ゆくえ)
10. Tie A Yellow Ribbon Around The Ole OaK Tree(幸せの黄色いハンカチ)
11. The End Of Eden(昼下がりの情事)
12. Eternally(蜜月世界旅行)
posted by あれ at 00:50| Comment(2) | TrackBack(1) | ジャパニーズポップ 80's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このアルバムは偶然手に入れたモノで、いっぺんに愛聴盤、というか一生モノの一枚になりました。
中でも
Will You Marry Me?

Never Gonna Let You Go
は大傑作。
曲調は陰と陽なだけで、双子のように思えるんですよね。
Posted by Jimmy at 2007年05月24日 02:07
コメントありがとうございます
コメントを頂いたので久しぶりに聞き直してみましたが、この所の初夏の陽気にもピッタリの作品のようにも思いました。
「Will You〜」と「Never〜」が双子のような存在ですか。
自分にはそんな意識はなかったので、そんな風にして聞くとこのアルバムの印象も違って映るかもしれません。
Posted by あれ at 2007年05月24日 23:31
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/20433003

この記事へのトラックバック

年上の女性へのあこがれ、思春期の意識過剰!
Excerpt: 1942年夏。第2次大戦の戦火を背後にした思春期の少年と、夫を出征させている女性の短くも淡い、一瞬の夏……
Weblog: 輝ける映画のときめき
Tracked: 2006-09-24 08:12
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。