
カバー4曲とオリジナル1曲で構成されたミニアルバムで、普通にAORのアルバムとして聞いても全く問題ない、メロウな雰囲気に満ちたアルバムです。
ジャケットにも本人の写真が使われてないし、全編英語で唄われているアルバムなので、パッと聞いただけでは、洋楽に感じるかも?
プロデュースは、ジェームス・スチューダーと飯島真理との共同プロデュース。
最初、トッド・ラングレンの「Can We Still Be Friends」のカバーが収録されてると言う事で、興味を持ったのだけれど、期待した以上にアルバムの出来自体が良かった。
自分の中では、ポップな楽曲の印象が強かった飯島真理の印象を、少なからず変えたアルバム。
オープニングを飾るのは、ペイジズのカバー01「Who's Right, Who's Wrong」。
オリジナルを聞いた事ないのに、こういう事を書くのは何ですが、この曲が自分的にはベストトラックかな。L.A.発のAORと言う雰囲気がいい。
メロディーはもちろん、ギターのフレーズ、フェンダー・ローズの音色、どれを取ってもアーバンでメロウな雰囲気を作り出していて、単純に聞いてて気持ちいい曲。
唯一のオリジナルである04「I Can Never Say Good-Bye」も、なかなかの出来。
メロウな楽曲、という点では、このアルバムの中では01に続いてかなりイイ雰囲気。
02「The Thing We Do For Love」は、オリジナルがちょっと前にCMでも使われていた10ccのカバー。
オリジナルの雰囲気を忠実に守りつつも、女性ボーカルになっている事で、印象が柔らかくなったかな。
トッド・ラングレンのカバー、03「Can We Still Be Friends」は、やっぱりトッド好きな自分にとっては、オリジナル方がいいかな……。
かと言って、出来が悪い訳ではなく、比較的オーソドックスにカバーしてる部分も好感が持てる曲。
ただ、アルバムラストのビートルズのカバー、05「Hold Me Tight」は、どうなんだろう……。
悪くないけど、前4曲のメロウな流れを壊してる感じはしなくもない1曲。
ビートルズなら「Good Night」や「Blackbird」あたりをAOR風にカバーした方が雰囲気的には良かったんじゃないかな、なんて思ったり……。
このアルバムに入ってなければ、ポップでイイ感じのカバーではあるんだろうけど。
とは言っても、01「Who's Right, Who's Wrong」04「I Can Never Say Good-Bye」の2曲だけでも、このアルバムは二重丸。
そういうワケでも、メロウな音楽が好きな人には、たまらないアルバムであると思います。
【収録曲】
01. Who's Right, Who's Wrong
02. The Things We Do For Love
03. Can We Still Be Friends
04. I Can Never Say Good-Bye
05. Hold Me Tight