2007年05月27日

米光美保「FOREVER」

FOREVER何となく買ったCDが、何となく気に入って、唄ってる歌手が何となく好きになっている、と言うパターンは、自分の中では少なくない。
今回紹介する米光美保も、そんなシンガーの一人。

角松敏生のプロデュースと言うことで、何となく2枚のアルバムを手に入れ、何となく聴いていくうちに、いつの間にか好きなシンガーになっていた。
東京パフォーマンスドール時代は、活動自体にそれほど興味はなかったのだけれど、角松作品を聞いているうちに結構ハマってしまい、今では好きな女性シンガーの一人。

このアルバム「FOREVER」は、角松敏生がプロデュースを手がけた2作目にあたる作品。
曲とアレンジはもちろん、ほとんどの曲の打ち込み、ギターで角松が参加していて、「角松ワールド」が好きな人には、何の抵抗もなく受け入れられる音なのでは?

やはりシティポップ好きとしての聞き所は、08「恋は流星〜SHOOTING STAR OF LOVE〜」でしょうか。
言うまでもなく、吉田美奈子の「Twilight Zone」に収録された曲のカバーバージョン。
今聴くと、打ち込みのバッキングが少々「90年代的」なものを感じさせなくもないけれども、米光の歌声とメロディーの相性は抜群で、この曲をカバーさせようと思った角松のセンスには恐れ入る。
個人的には、吉田美奈子のオリジナルよりも好きかもしれない。

そして、個人的にこのアルバムで一番気に入っているナンバー、06「YA-DA」。
サンバ風のリズムを取り入れた、ゆったりしたナンバーで、少しアンニュイな雰囲気が漂うポップス。
この「ちょっとアンニュイ」な雰囲気が、米光のボーカルにはよく似合う。
(この曲のみ、曲とアレンジは先日急逝した浅野"ブッチャー"祥之氏です。この場を借りて氏のご冥福をお祈りします)

そして、バラードナンバーもかなり良く、07「Feel of you (Album Version)」は、「シンガー米光美保」を味わうには最適のナンバー。
ピアノとストリングスがアンサンブルの中心になったバラードで、メロディーラインは「いかにも角松!」と思えるような曲だけれど、米光のボーカルもメロディーにマッチしているし、名バラードと言ってしまっていいと思う。
改めて聴いていて、こう言う曲での米光の声は本当に映えるなぁ、と思った。

他の曲を簡単に解説すると、オープニングの01「ナチュラル・フーズ」は、ファンキーなフュージョン・インスト。
いきなりこんな曲で幕を開けるとは、アイドル的に彼女を見ていた人は面食らっただろうなぁ……。
03「ILLUSION TOWN」は、軽快でダンサブルなポップス。
米光の爽やかな声と軽快なアレンジがマッチしていて自分はかなり好みのダンスチューン。
打ち込みのリズムに生のブラスが軽快に鳴り響く。
04「眠れない夜」は、静か目の曲で、フリューゲルホーンが、なかなか良い味を出している。
05「FALL IN LOVE, IT'S FOREVER」は、メロウなダンスチューン。
この曲でも、角松の書くメロディーラインと米光のボーカルの相性はバッチリ。
ただ、アレンジがちょっとゴチャゴチャした印象があるので、シンプルな伴奏で聴きたい曲ではありますが……。
09「ひとりじゃないのよ」は、今の米光が歌っているような曲に一番近いかな?
ピアノを中心にしたバッキングのミディアム・ナンバーで、3分弱の短い曲ながらも、シンガーとしての米光の魅力は十分に伝わる良曲。

彼女は現在でもシンガーとして活動中で、インディーながらもアルバムをリリースしている。
自分としては、現在の歌手活動の方が聴いていて心地よい曲が多いので、密かに応援中。
2ヶ月に一度ほどのペースで行われている汐留のフリーライヴにも、何度か足を運んでみたり。
もちろんアルバムもすべて購入しました。

現在の活動については、彼女の公式サイトを訪れれば色々と分かります(ページを開くと音が出ます)。
曲の試聴も出来るので、気になっている人は是非!!!


【収録曲】
01. ナチュラル・フーズ
02. LABYRINTH
03. It's just a moment 〜weariness〜
04. 眠れない夜
05. FALL IN LOVE, IT'S FOREVER
06. YA-DA
07. Feel of you (Album Version)
08. 恋は流星
09. ひとりじゃないのよ


♪米光美保「恋は流星」
posted by あれ at 02:09| Comment(3) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 90's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月25日

杉真理「Song Writer」

songwriter.jpg先日の Mari & Red Stripes に続き、デビュー30周年を記念して過去作が続々とリイシューされる杉真理。
デビュー30周年スペシャル・サイトまで開設され、密かな盛り上がりを見せている模様(サブコンテンツの杉さんのブログが面白い!)。
そんなコンテンツに刺激され、1980年発表の杉真理の1stソロアルバム「Song Writer」をピックアップ。

このアルバムは、全編、作詞作曲は杉真理で(1曲共作あり)、編曲は松任谷正隆と言う布陣。
参加ミュージシャンも豪華で、ギターには鈴木茂、松原正樹、今剛、吉川忠英、ベースは高水健司、岡沢茂、ドラムスは青山純、島村英二らが参加。
ピアノやシンセサイザーなどのキーボード関連は、もちろん松任谷。
こうした一連の名前を見るだけでも「名盤だよなぁ」と言うのが分かるような気がします。

2ndアルバム以降、ビートルズの影響を隠さずに直球で攻める曲が多くなるが、このアルバムは松任谷のアレンジのせいなのか、そういった面は影を潜め、シュガーベイブから脈々と受け継がれるシティポップ的なテイストに溢れた1枚といった印象。

このアルバムで、杉がロマンティックなソングライターとしての真骨頂を見せているのは、ソロデビューシングルでもあった03「Hold on」。
杉の書く甘く切ないメロディーも天下一品だが、松任谷のストリングス・アレンジが、メロディーのロマンチックな響きを更に引き立てていて、聞き所と言えるかも。竹内まりやへの提供曲のセルフカバー。
そして、このアルバムの中で、一番AOR度の強い05「Send her back to me」も個人的には推したい曲。
杉の書くメロディーはもちろんのこと、松任谷によるストリングス・アレンジが、この曲の甘い雰囲気を更に盛り上げる。
「和製AOR」好きの人には、是非とも聴いてもらいたい1曲。

では、その他の曲。
今剛による軽快なギターカッティングで幕を開けるポップチューン01「Don't stop the music」。
1stソロのオープニング曲のタイトルが「Don't stop the music」だったと言うのにも、その後の長い活動への意気込みを感じてしまう。
02「恋のかけひき」は、大瀧詠一が杉に注目するきっかけの曲だったと言う。
この曲で注目すると言うのは自分としては意外だったが、言われてみれば「ロンバケ」系の曲として聞こえる雰囲気。
ちなみに、竹内まりやがコーラスに参加。
04「悲しきクラクション」は、当初シングルの予定だった曲だそうで、シングル向きな軽快なナンバー。
自分的にはそれほどグッとはこないが、この曲には榊原郁恵によるカバーバージョンもあると言う(自分は未聴)。
06「追いつめられた恋人達」は、01「Don't stop the music」にも通じるポップなR&Rナンバー。
ポール・マッカートニーのソロやウィングス風のナンバーで、こう言う曲を聴くと、杉真理と言う人はポール直系のソングライターなのだなぁ、と言うのを強く感じる。
続く07「Catherine」は、マイナー調のナンバー。
曲調に加えて女性の名前をタイトルにしている点で、ビートルズの「Michelle」をついつい思い浮かべてしまう。
08「サンシャイン ラブ」は、アコースティックギターの音色が爽やかなポップソング。
アメリカの少年が遠いリバプールを思うような歌詞は、日本からリバプールに憧れていた杉少年の姿を重ねていたのか?
竹内まりやがコーラスに参加している09「My baby's back」は、ストレートなR&Rサウンド。
こう言うバンドサウンドで聴かせる曲も出来るのが、他のソロボーカリストにはない、杉の強みでもあるように自分は思う。

そして、アルバムのラストを飾る10「Dreamin'」。
松任谷正隆のストリングス・アレンジが光る1曲で、まるで映画のエンディングでも見ているかのような印象のラストナンバー。
杉の書く甘いメロディーも魅力的だが、それに加えて弦楽器の音色が本当にロマンチック。
昔のディズニー映画って、こう言う雰囲気の曲が流れていたようなぁ、と思わせてくれた1曲。
改めてこのアルバムを聞き直して、再発見をしたのだけれど、この曲は本当に素敵だ。歌詞もいいし。

全編通して聞いてみて、杉の書くメロディはもちろんのこと、ストリングス・アレンジがいいアルバムだなぁ、と思った。
杉さんのブログで、リマスタリングをしてストリングスが見違えるようになった、と書かれているのを見ると、ほとんどCD選書で集めた旧作はやはり買い直さなければダメかなぁ、と思っている次第。

考えてみれば、このブログの最初のエントリーは、杉さんの「STARGAZER」だった
この所、文章を書くことが出来なくなって更新が激しく滞っているこのブログだけれども、思いがけず「原点回帰」を思い知らされた感覚。


【収録曲】
01. Don't stop the music
02. 恋のかけひき
03. Hold on
04. 悲しきクラクション
05. Send her back to me
06. 追いつめられた恋人たち
07. Catherine
08. サンシャイン ラブ
09. My baby's back
10. Dreamin'
posted by あれ at 01:50| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 80's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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