2006年07月14日

ママレイド・ラグ「MAMALAID RAG」

MAMALAID RAG「MAMALAID RAG」2002年に発表された、ママレイド・ラグの1stアルバム「MAMALAID RAG」。
デビューミニアルバム「春雨道中」がリリースされた頃は、はっぴいえんどチルドレン的に語られることも多かった彼ら。
しかし、この1stアルバムは、ソウル・ミュージックや、シンガーソングライター系の音楽からの影響も感じさせる1枚で、はっぴいえんどと言うよりも、どちらかと言えばシュガーベイブの方に近いグループなのかな、と言う印象がある。

全ての曲の作詞作曲は、ボーカルの田中拡邦。
デビュー当初「はっぴいえんど的」と評されたのは、彼のソフトな唄声と、どことなくノスタルジーを感じさせるメロディーが、そう言う評価を引き出したのかな、とも思う。
しかし、この1stを聞けば、田中のソングライターとしての才能は、そこで留まるだけの物ではないのは明らか。

やはり、このアルバムのハイライトは、彼らのデビュー曲となった08「春雨道中」だろう。
ママレイド・ラグ独特の、切なくもノスタルジーを感じるメロディーは、この曲に象徴されていると言ってもいいのでは?
メロディーラインはもちろん、シンプルながらツボを抑えたバッキング、意外と渋いスライド・ギターのギターソロなども聞き所の一つ。
メジャーデビュー前、この曲でオムニバス「喫茶ロックnow」に参加したと言うことも、このバンドのアイデンティティを表すエピソードの一つかな。

そして、多様性を感じる1曲として、あげたいのが06「ワトスン」。
ブラスを導入した、このアルバムの中で一番ファンキーなナンバーで、鈴木茂の「BAND WAGON」を彷彿とさせる音作り(と言うことはリトル・フィート的ということか?)。
ギターの音色も当時の鈴木茂っぽさを感じる曲で、個人的には結構好きな曲。

メロウな雰囲気の曲では、ボサノヴァ風の曲も収録。
まず02「彼女のタペストリー」は、ボサのリズムにヴィブラフォンのソロをフィーチャーした1曲。
鈴木茂の「Lagoon」〜「Caution!」あたりが好きな人は結構気に入るかもしれない。
そして、ボサノヴァ・インストの07「Her Life」。
エレピとギターが主旋律を奏でているのだけれど、そのまま唄モノとして通用しそうなポップなメロディーラインの曲。

ほかにも、08「春雨道中」の流れを汲む ポップソング01「悲しみにさようなら」。シンプルな楽器編成ながら、きちんとポップに聞かせる術を知っているかのようなアレンジ。
03「カフェテラス」は、大瀧詠一の「A LONG VACATION」からの影響を感じさせる(リズムが「Velvet Motel」風?)。
ウェストコースト風の爽やかなメロディーとアレンジが心地良い04「向こう側」。
ミディアムテンポのナンバー05「夜汽車」は、フォーキーなポップソング。ちなみに、ハミングで鈴木祥子が参加。
アコースティックギターの弾き語り09「感情」は、ジョン・セバスチャンあたりを思い起こさせるナンバー。
10「目抜き通り」も、08「春雨道中」と同系統のポップソングで、ジョージ・ハリスンを思い起こさせるスライド・ギターのイントロが印象的

このママレイド・ラグ、1stアルバムがリリースされたは3ピースのバンドとして活動をしていたけれど、ドラムスが抜け、先日はベースの江口が脱退、現時点ではギター&ボーカルの田中拡邦のソロプロジェクトになっている。
最近リリースされた2ndでも、1stと同じく見事なポップワールドを展開していたけれど、今後はどういった展開を見せてくれるのか、まだまだ楽しみな存在のグループの一つ。


【収録曲】
01. 悲しみにさようなら
02. 彼女のタペストリー
03. カフェテラス
04. 向こう側
05. 夜汽車
06. ワトスン
07. Her Life
08. 春雨道中
09. 感情
10. 目抜き通り
posted by あれ at 00:55| Comment(4) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 00〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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