2006年05月30日

谷村有美「Believe In」

谷村有美「Believe In」90年代初頭の「ガールポップ」シーンを引っ張るシンガーの一人だった谷村有美。
まだそんなシーンが登場する以前の87年にリリースされたデビューアルバムが、この「Believe In」。
当時はアイドル・シンガー的な存在として見られていて、「音楽通」の方には、あまり評価されてなかったと思うけれど、このアルバムを改めて聞き直してみて、実はかなり良さげなシティポップ・サウンドを響かせていたんだな、と実感。

このアルバム、全ての曲のアレンジは大村雅朗で、バックのミュージシャンのクレジットを見ると、ギターには松原正樹や松下誠、ドラムスには青山純、コーラスには木戸やすひろ等の名前を発見。
その辺りにもシティポップ的要素を感じることが出来るアルバムかな、と。

この「Believe In」、全編に渡って80'sなサウンド作りのアルバムだけれど、シティポップ・テイストを持った曲として特にあげるとしたら、04「星のダンスを見においで」06「BIRTHDAY」08「恋待月夜」の3曲かな。
中でも06「BIRTHDAY」は、初期の角松敏生や山下達郎などにも通じるリゾートな雰囲気満載のポップなナンバー。
ブラスのフレーズとギターのカッティングが、なかなか心地良い。
菊池桃子の「Ocean Side」がシティポップとして評価されるなら、この曲も同等に評価しても良いのではないかな?
04「星のダンスを見においで」は、ボサノヴァのリズムを取り入れたメロウなナンバーで、アコースティックギターのソロが、なかなか気持ちよい。
08「恋待月夜」は、イントロのカッティングから、寺尾聰の「Reflection」の曲たちを思い浮かべるアーバン・メロウな雰囲気の1曲。
何気なくCDを再生しただけだけれども、この3曲を再発見出来たのは、大きな収穫。

他の曲に関して言えば、アルバム冒頭の01「予感 - I'm Ready To Love」は、イントロのエレピを聴いた瞬間、「あ、このアルバムはシティポップと言える」と確信した1曲。
02「未完成」も、06「BIRTHDAY」に負けじとも劣らないリゾートソング。ちょっとラテンっぽいテイストの入った所が心地良い。
09「Gentle Rain に意地悪」も、ラテンっぽいサウンドにのせたポップなメロディーが心地良い1曲。
そして、デビューシングルでもあった03「Not For Sale」は、当時流行っていたスウィング・アウト・シスター風のアレンジが今聴くと懐かしくも心地良い。

デビューアルバムってことで、ボーカルがちょっと荒削りな面もあるけれど、それがまた初々しくて良いじゃないか、なんて思ったりして。
今聴くと、ちょっと厳しいナンバーもあるのだけれど、アルバム全体を通しての完成度は結構高い。
その独特な声質さえ気にならなかったら、確実に良いアルバムだと思うのだけれどな。
80年代サウンドが好きな人間なら、結構気に入るのでは?

きっと、誰も谷村有美をシティポップのシンガーだ、なんて言いそうにないけれど、10年ぶりくらいに、この1stを聴いてみて、シティポップのシンガーだと言える、と確信。
2ndアルバム以降、このアルバムのようなシティポップ路線の曲は激減するけれど、このアルバムは素直にいいアルバムです。
このアルバム、ブックオフ行けば100円で売ってたりするから、騙されたと思って聴いてみて欲しいですね。意外とイイ感じのアルバムですから。


【収録曲】
01. 予感〜I'm Ready To Love〜
02. 未完成
03. Not For Sale
04. 星のダンスを見においで
05. ためいき色のタペストリー
06. BIRTHDAY
07. Bye Bye Black Jack
08. 恋待月夜
09. Gentle Rain に意地悪
10. MELODY
posted by あれ at 00:37| Comment(2) | TrackBack(0) | ジャパニーズポップ 80's | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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